2021年1月 新年研究会

年が明けて、緊急事態宣言が発令されてからしばし経ちますが、新型ウイルスの感染拡大は未だ予断を許さない状況が続いています。
そんな中で、子供たちが学校に通えるのはせめてもの救いであります。(沢山の制約はありますが)
そして私たち指導者も自らの学びを止める訳にはいきません。
と言う事で、今回は関東地区指導者新年研究会をオンラインで開催致しました。
鈴木鎮一先生の言葉「急がず 休まず 諦めず」をテーマに、土屋秀宇先生による講演と、本会出身のヴァイオリニスト印田千裕さんと弟でチェリストの印田陽介さんのデュオ演奏を聴講しました。
土屋秀宇先生は13年間にわたり小中学校の校長を歴任され、現在「母と子の美しい言葉の教育」推進協会会長として日本語の教育、徳性の教育にご尽力されていらっしゃいます。
「子供たちのいのちの根を培う 言葉の力の不思議」と題して、子供時代(特に乳幼児期)の母子間の愛着形成の大切さ、そして自己肯定感や豊かな情緒と徳性を育てるためには言葉と音楽の教育が非常に重要であると多方面からの凡例を示して説かれました。


土屋先生の指導されている幼稚園、保育園の小さな子供達は漢字が大好き、古典や文語文もすらすらと覚えるそうです。音読する事で前頭前野が発達して情緒が豊かになる事が脳科学的にも証明されてきました。語彙が増えるという事はコミュニケーションや表現力が豊かになる事、そして情緒を育む事なのですね。

鈴木鎮一先生が子供たちにクラシック音楽を与えた意味も、まさしく情緒と徳性を育てる事が目的であります。
「子供をヴァイオリンを演奏する道具につくりあげてはいけません。技術だけを習得したとて何になるだろう。
わか子が、人間として高い美しい感覚をそだてられていくことこそ、尊い人間性創造であり、また親の大きな慈悲なのです。そのために音楽を与えているということを忘れないでください」
(鈴木鎮一先生の言葉より)
子育て中の方々、また全ての教育に携わる方々にも是非、聴いていただきたい素晴らしい講演でした。